サイラスさんとの対談
October 2, 2007
デザイナーのサイラスさんと黒崎輝男の対談。サーフィンと1968年について。和訳を読む場合は「続きを読む」をクリックしてください。
黒崎:
五年前にサイラスと一緒にオーストラリアに行って、伝説的なサーファーとかシェーパーに会ってショックを受けたよ。彼らがいかにどういう生活をしているかとか、それはもうすごい印象的だった。
もちろんサーフィンというものは知っていたけど、それが彼らの人生そのものとつながっているのが良かった。彼らはそんなに金持ちじゃなんだけど、海の近くに住んで、サーフィンをしながら理想的な生き方をしている。
サイラス:
彼らは黒崎さんに、もっとショックを受けていたよ。普通のデザイン・プロデューサーが来ると思ったのに、サーファーと同じようなノリのやつが来たから。ボブ・マクタビシュやジョージ・グリノーといった、オーストラリアでは伝説的なサーファー/シェーパー達が驚いていたよ。
あと、黒崎さんがTOKYO DESIGNERS BLOCKの時、スパイラル・ホールでサーフボードを展示をした際に、「1968年」をもう一つのテーマにした事に印象を受けていたね。ロングボードからショートボードに変わった事を、あの時代のREVOLUTION(革命)とつなげたのが面白い。ショートボードへの変化と、68年に起こった他の事柄を結びつける視点ていうのかな。
それで、あの時から始まった流れは真実といえるもので、今のコンピューターとか色々なコミュニケーションがその流れの中にあるんじゃないかと。
黒崎:
確かに、カリフォルニアのスタンフォード大学である教授が、コンピュータを計算機から双方向コミュニケーション・ツールとして位置づけたのは68年だし、あとDISC JOCKEY(DJ)なんかが始まったのもこの頃だった。そしてショートボードになったのも68年。それからパリでの五月革命、ベトナム戦争、東京での全学連の運動、そう君のいう通りRIOT(暴動)みたいのもの。それらは全て68年から始まった。