アイスランドで何が起きたか?
November 5, 2008
100% Designでアイスランド人のデザイナー、Katrin Olinaと話すことになった。
当初は、アイスランドで生まれパリの学校に行き、スタークやロスラブグローブの所で働き、マイケルヤングと結婚して一緒に仕事してそれから離婚してという彼女の経歴を話しつつ、デザインブームの真ん中で生きてきた一人の女性デザイナーがよりフェミニンにアートに生きて行くのを、現在の金融危機とアイスランドの状況とダブらせて、世界の変化を浮き上がらせてみようという腹づもりだった。
しかし当日は有名人を見るか、デザイントレードショウに来ている人が多く、単純にデザインイベントという感じだった。
アイスランドの銀行がみな破綻しかかったため国立銀行が資金を入れたが、今度はそれ自体破綻がしそうになり、今度はロシアが資金を入れた。だから金融的にはアイスランドはロシアに買い取られたも同然だ。
面白いのは、今までの男の銀行員の数字と左脳のオス的な思考ではもう駄目と見なしたのか、国立銀行では女の人を送り込んだという話。男社会の最たるものの銀行/金融界が、もう今までの社会構造では立ちいかなくなったという事。
そこで右脳的な流れるような美意識と柔軟性を持った創造力が必要になってきた。「成功して有名になったデザイナーは、みんなセックスマニアみたいにオスオスしているけれど、もうそういうのは終わりの時が来たのではないか。」という彼女の無邪気な意見は僕も気に入って、designers are sex toy boysと言って大笑いした。
職人の事務職みたいなものだったデザイナーが、80年代から急激に注目されスターになり始めた。しかしその流れもここの所変わってきたという訳だ。