日本の本来ある思想とオバマの演説

January 12, 2009

東洋の医学では、病気と仲良くして折り合いをつけながら、長生きをするという考えがある。漢方などで病気の箇所を悪化しないように抑えつつ、同時に他の箇所を健康に保ち全体的なバランスをとる。

すなわち矛盾を含みながらも、自然(=自らの然るべき在り様)に任せるというもの。これに対し西洋医学の基本は悪い箇所を取り除き全体を良くするものらしい。

そしてオバマの演説からもこれと同じ様な事が見受けられる。彼の演説には、支持政党/人種/性別などに関わらず、みんながアメリカを作ってるのだという思想がある。

貧しい生い立ちや不幸な体験を通じて自らのアイデンティティーを確立し、それを基に多民族/多宗教である新しい国家アメリカが行うべき方針を打ち出し、希望を持って国を変えて行こうという姿勢が表れている。

これと近いのが60年代のWhole Earth Catalogの考えで、We are not coming together,we are together.(僕らは一緒になるのでなく、元々一緒なんだ。)というもの。ここには違うものが集まり生態系や自然ができているんだという思想が元にある。InternationalでもなくGlobal でもないWhole Earth Catalogの捉え方がまた大切になると同時に、日本の思想がキーになる可能性があると思う。

だから私達ももう一歩深く、南方熊楠や水戸学など先祖が考えていたことを学び直して、アメリカや西洋の考え方とまともに論じ合えるようにならなければ行けないと思う。

地球上には様々な生物がそれぞれのバランスで存在している事を認識し、その上で理想的な社会をイメージできるクリエイティブな人々が世界を引っ張っていくようになると良いと思う。

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