何が良いのか分からない

January 15, 2009

今回のオバマの大統領選挙で思うのだが、もしも得票数では勝っていたゴアが前回の大統領選で勝ち、もしもアル中だったのがキリスト教原理主義に救われ、知力が非常に低いのではないかと疑われていたブッシュがあんなに失政ばかりしなかったり、マケインが馬鹿なサラペイリンを副大統領に指名しなかったら、どうなっていたか判らない。

もしも堀江モン的な株価操作と会社の価値が株の時価総額である状況があのまま進んでいたらどうなっていたか。極端に外資系フアンドが禿鷹のように利益追求に走らなければ今の崩壊はなかったので変化ももっと遅れたかもしれない。

昨日、オバマのライブ映像に入れるべく約15カ国の留学生と話したが、彼らも自分の国やアメリカの現状を冷静に見ていた。北京大学で政治を専攻している女子留学生やイスラム教のモロッコからパリ大学にいき日本に留学している男の子と話した。

その中でこの男の子は、黒人が大統領になることはフランスではあり得ない(ちなみにオバマのミドルネイムはフセインでバラクフセインオバマだけどキリスト教徒である)といっていた。それぞれが日本の平和な状況から世界を見て自分の意見を述べていて興味深かった。ここら辺の事は詳しくは20日夜中にwebTVで紹介したい。

フィンランド人の留学生が、歴史は何が正しくて何が間違っているかの判断はその場では難しく、流れをとらえることはできるがそれが良いかどうかは最後まで判らないと言っていた。これは僕もそう思うし、歴史を正義と悪の対立で捉えるのはおかしいと思う。正反対の勢力のバランスと対立。その結果流れて行く方向を見極めよう。それは川の流れのようだ。

このような日本的ともいえる歴史観をスカンジナビアの若者が言っている。これに耳を傾けないといけない。そもそも僕らが今ここにいるのも偶然としか思えない。きっと何らかの意味があるのだろうけど。それよりその答えのない問題を探求しようと生きているのが僕らが存在するということなんだと思う。世界は謎に満ちているけど面白い。何が良いかは分からない。

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