Institute for the future

January 16, 2009

サンフランシスコ空港からスタンフォード大学の前にある独立系シンクタンクInstitute for the futureに直行した。

1968年に設立されたこのシンクタンクは、未来を予測し探求し働きかけることを基本に、この地域の周辺の企業に対するコンサルタント業務や、会議、イベントなどを仕組んでいる他、出版も手掛けている。

今、僕らが大切にしなければいけないのは、オバマが言っているような、問題は解決できるはずだから、違った考え方を一つにまとめて、みんなでまとまろうというシンプルな理想主義。日本人だと斜に構えてしまうような所を、魅力的な演説で未来に対する希望を言い切っているのが良い。

資本主義は株式を基礎においているので、経営者は株主に対する配慮が株価に結びつき、それが経営の核心であり、社員の給料と経費を調節しなければならない宿命がある。

又、現在の出版界、マスコミもスポンサーなくしては成立しない。だから健全なジャーナリズムが生まれにくい。雑誌を出版する前にまずスポンサーありきだ。一方新しい雑誌を出版しないと売り上げがつかないので、自転車操業になっている。こうした時にまともな意見や世論を形成させるのは非常に難しい。

一方、若者達は直感的にこの危機を感じているが、この状況をどうして良いか言い切ってくれる力が周りにない。Yes ,You can.=こうすればいい、と言い切れない。そのため愚痴や極端な現実主義にならざるを得ないようだ。

目先が厳しいからこそ、大きな理想を掲げてこの問題に対して向かって行くことが大切で、働き方も人にお願いしても仕方がない。それならば自分で色々な解決策を考えた方が良い。僕らのできるのは価値観の軸を新しく検証したり、幸せの基準に対しての新しいベクトルを探したりすることだと思う。

そのためには基本になる情報をお金の匂いのしない独立した基準で考えて、結果、経済も再興するようにしなければ行けない。対立の図式から協調を一歩進んで止揚することが大切だ。ハードパワーとソフトパワーを超えるスマートパワー、人類の英知を結集させることがメディアの大きな義務になってきている。企業側も広告よりも影響力。宣伝よりもシンパシーを得る本質的な変化を持ってくることこそが生き残りを賭けた戦いになる。

この写真はこのシンクタンクのオフィスの机の上。ペコちゃんの力を借りているのが見てとれる。

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