元と源。元素と源流
June 8, 2009
昨日ノルウェイ人のクリスと、そのお父さんと御飯を食べている時、日本の教育の話になった。彼らは顔は外人だが完璧なアクセントで日本語を話す。クリスは幼稚舎出て大学はアメリカというパターンで、ほとんど日本人の基礎教育を受けてきたといえる。
そんな彼がアメリカの大学にいった時にショックを受けた話が面白かった。クリス曰く「問題を作れって言われたんです。今まで答えを出すことを教えられてきたのに、問題を作るというのは驚きでした。」と。答えよりも良い問題を自分で考えて、それを解く事が面白い。こういう話で盛り上がった。
「自動車会社がダメだから、電気メーカーか、それが難しいなら重工業に勤めたいです。」というようなな学生や。転職活動中の比較的有名大学出の人がいる。その人にとって働くとはある会社がダメなら他の会社、それもその会社の外から見たイメージと今の業績で判断し、それをセレクトするのが仕事を選ぶということ。
まずこの不況の元はどこに在るのか。未来に向う方向性はどこにあるのか、この社会の状況の原因と源流にある経済の流れはどこかを自分なりに問いかけてみる。これが出来ない。というよりそうした問題設定に慣れていないようだ。そしてやたらに性急に結果を求めたがる。
クリスのお父さんはこれが問題だといっていた。今フィンランドの教育が良いのは問題を自分たちで探しそれに対してどのように対処するかをじっくり話し合うから。全てにこういう事を徹底的にやるようだ。
一見答えがないことをいつまでも話していて勉強になってないようだが、独創的な考えや未来を見据えた議論が進んで行くようだ。ノキアやリナックスもこうした面白い議論を大切にする学校の雰囲気から生まれた。
そして僕は今の社会の状況が、今までの「成長」といわれてきた経済拡大とお金だけで考えられた社会に、もっと大切な価値観を作ることになると良いと思う。
経済規模が増大することが社会の成長という訳ではない。満足度指数や幸福度指数、文化度や達成感、自己実現が可能な社会など、今まではそんなこと言っても仕方がないと思われて来た事をやれる様にする。
その為には頭の中のモードを転換しなくては、という訳で僕の初めて自由大学(フリユニ)の講座でも、様々な人を呼んで未来の価創造講座、ニュービジネス講座をやろうとと盛り上がってきた。
これからが大切、きっと日本人は賢いから変わり始めたら良いでしょうといってくれた、リスのお父さんの話がうれしかった。