ワタリガラス
November 5, 2020
建築家のル・コルビュジェは本名ではない。本名はシャルル=エドゥアール・ジャヌレ=グリ。
コルビジェとはワタリガラスの意味で、自分のことをカラス君と呼んでほしいということで、自らそう名乗っていた。
ワタリガラスは、歌舞伎町でゴミを漁ってる様なカラス=Crowではなく、Ravenと呼ばれている、エドガー・アラン・ポーの「大鴉」に出ているワタリガラスの事。
つまり渡り鳥で大陸間を渡り歩く、カラスの事だ。街にいるのとは違なり、綺麗で悠々と空を飛び賢いカラス。
ここからインスピレーションを得たこの建築家は、色々な建築家に付いて助手として学び、その後、独立して、自分の事務所を開いた。
この渡りガラス的な働き方は、デザイナーやアーティストなどクリエイティブな仕事をしている人や、いわゆるフリーランスという働き方に近い。
戦後の日本の大企業に勤めて一生安全な仕事に従事しするのとは違い、仕事を渡り歩いて行く生き方だ。
今の時代だからこそ、仕事を渡り歩いて色々な仕事をしていくこと、そして人生を自分のものにしていく生き方に注目したい。
あとは、昔から百姓と呼ばれる働き方がある。つまり、お米や野菜などの作物や、味噌や醤油やお酒、はたまた藁細工や工芸品、漆器や陶器を作ったり、大工仕事をする働き方。
百姓:100works.
100の仕事をしてそれらからの収入で、いわゆる生業(なりわい)を立てていく。
多様な働き方の集合、その総体としての仕事に、今回のCOVID-19の後に注目が集まってきた。
自宅で仕事をしていると、友人からちょっと手伝ってくれないかという話が入ってきたり、また企業も兼業を認めたりと、実際に仕事が多様化してきている。
これらの仕事観の変化についていけない現在の企業はどんどん遅れていく。
それに僕の周りでは、外国人が日本で働くことが多く、彼らは東京も地方も関係ない。地方での働き方がどんどん増えてきている。すると農的働き方が自然に入ってきて、我々が主張してきた新しい働き方が形成されてきている。
今回の事から、大きく社会が変わっていくのが見て取れる。
そこで我々がやっているMidori.soというシェア・オフィスに“Worktogather Media”とでもいう、みんなで協力して仕事を作っていく情報群を作って行こうと思う。
それをワタリガラスという名の下にやっていきたい。
元々、“Independent Think tank”としての機関Mirai Institutesの下にシェア・オフィスMidori.soがあり、それに今度始めるワタリガラスという、様々な働き方の可能性を探る情報Mediaを作っていく。
例えば新しく仕事をしていくのにパートナーを探したり、外国人と組んだりすることは、今までなかなか情報を得ることが難しかった。
そこで我々は、「ワタリガラス的な働き方、多様な仕事から生業を立てていく生き方、地方での働き方、外国人と一緒に働く事。」、などをテーマに働いていくためのメディアを作っていこうと思う。