ヨーロッパ/小さな建築
April 15, 2025
みどり荘を運営している若者2人とともに、久しぶりにパリ、スットックホルム、ミラノとヨーロッパを廻った。彼らは、初めてのヨーロッパだった様だ。
何百回行っても新しい発見と感動がある。まずパリではPAD parisというアートとデザインの会社やギャラリー が集まった展示会を見に行った。Gastouという、倉俣史郎のエキシビションをやったBeaux Artsの隣のギャラリーを始め、パリやロンドンの家具をアートや彫刻の様に扱うギャラリーを中心に出店していた。
Pompidou Centerでも、壁に飾る絵画に対して、彫刻や家具や三次元の表現が増えてきている。趣味の良いアートや家具に囲まれて生活を作り上げている、僕にとって羨ましい空間を作っている人たちが趣味を競い合っている。
この流れに対して日本では、デザインやブランドを主張せずに機能と値段を重視して、工場直で安くで当たり前のデザインを中心にやる流れが主流になっている様だ。僕はその中にアンテークやアートを混ぜて独自の空間の中で生活していくのが良いと思っている。
人はその個性を、自分の生活する空間に表現する。趣味のいい家具に囲まれた生活は、本当に羨ましい。資産がたくさんあるよりも趣味のいい骨董の家具を見つけた時の喜びは勝る。
かつてはパリやロンドンがデザインの中心であったが、ミラノやドイツで作られたデザインが有力になり、そして北欧のデンマークやスウェーデンやフィンランドやノルウエーのデザインが中心の一つになってきた。北欧のデザインは優しく、語りかける様なデザインが多く、ミラノのデザインとはだいぶ違う。
僕らはここ10年ほど毎年2月にスウェーデンのデザイン展を訪れている。スウェーデイッシュスタイルを東京で広めた様に。デザイナーの友達がたくさんいる。CKRもその中の一つだ。
彼らは建築家になるべく、スウェーデンの大学の建築学科の同級生だった。3人でTokyo Designers Blockを見にきてから、すっかり日本が好きになり、何回も来日した。k5を始めホテルも建築もたくさんデザインしている。 Kojaという小さな家が日本語の小屋と発音が同じ様に聞こえるので、彼らにその事を話すとKojaシリーズとしてデザインをしてくれた。
それを聞きつけて世界中の家具デザイナーが、小さな建築のデザインしてくれた。リチャードハッテンもデザインを送ってくれた。こうして世界中のデザイナーが建築のデザインに燃くなっている。